端午の節供と菖蒲の葉

端午の節供の「端午」とは、月のはじめ(端)の午の日という意味で、中国では、漢代にはすでに五月五日をこう呼んでいたようです。
 その行事は、蓬で作った人形を家の玄関にかける、菖蒲酒を飲む、競い合って薬草をつむなどして、一般大衆が災いをさけ、幸せを祈るものだったようです。日本でも、飛鳥時代にはすでに、薬草を競い取るという行事が行なわれていたことが、『日本書紀』からも知ることができます。
 そして、平安時代も半ば頃になると、行事の中で「菖蒲」の存在がクローズアップされます。端午のこの日、天皇以下貴族は、菖蒲の葉で作ったお飾りを身に付け、菖蒲の花や菖蒲の葉と蓬で輿が飾られたりしました。
 また庶民の間でも建物の軒にも菖蒲の葉を葺いたり菖蒲の葉で作った薬玉を部屋にかけ、災いから身をさけようとしたようです。
 では、なぜ、菖蒲が脚光を浴びたのでしょうか?
 ショウブが「尚武」(武芸を重んじること)につながるという説や葉の形が剣に似ていることからというのがありますが、これは、武士の時代になってから言われるようになったようです。菖蒲は「アサロン」を主とする独特の香りが災いを寄せ付けず、身を守ってくれると考えたからともいわれています。
 いつきのみや歴史体験館では、『年中行事絵巻』に見える端午の節供を参考に、庭への階段横に棚を設けて菖蒲草を供えました。
 平安時代の人々の幸せを願う姿、あなたも古人の生活に思いを馳せてみてはいかがでしょうか
平成15年5月16日撮影
◆講座ご案内
〜端午〜
平成15年5月24日(土) 薬玉づくり・・・菖蒲の葉を使って災いを避けるお守りをつくります。
平成15年5月31日(土) 粽づくり・・・『延喜式』を参考に古代の粽を復元し、試食します。
詳しくは、いつきのみや歴史体験館までお問い合わせください。
TEL (0596)52−3890
薬玉づくり 粽づくり