3月の年中行事  平安朝の年中行事は、お正月から12月の終わりまで、
300以上も行事があったようです。年中行事の多くは、
季節の中の生活そのものであり、生活を楽しむ上で意義深いものでした。
そんな風流で楽しい時間を過ごしてみませんか?
3月の年中行事は
「草餅づくり」です。
どちらの講座も斎宮歴史博物館学芸員の楽しいお話があります。
じっくりと歴史を満喫してみてください。


 
それではここで、斎宮歴史博物館学芸員のお話をちらっとご紹介します。


 カレンダーでは小正月も終わり、これから極寒(きょっかん)の季節を迎えようとしています。まさに春が待ち遠しい季節です。でも、これは現在のお話で、明治6年(1873)に新暦が施行されるまではおよそ一ヶ月、各月は今よりも遅れてやってきていました。たとえば今年は、旧暦の元旦が2月日にあたるといった具合です。そう考えると、2月頃が一年で一番寒いというのも、うなづけるような気がします。かつては、これからの季節が“歳の瀬”だったわけです。
 さて、そんな冬真っ盛りの季節ですが、自然界では人知れず春の準備が進められています。春の訪れを告げるこんな植物が元気よく、北風に耐えていました。「ゴギョウ」です。そう“セリ・ナズナ・ゴギョウ…”でおなじみの春の七草のゴギョウです。別名「母子草」
(ははこぐさ)と呼ばれるこの植物は、白い産毛が茎や葉一面に生えているので、いわゆる草木の緑色ではなく、うっすらと白い、そうペパーミントグリーン?という感じでしょうか。ですから冬枯れの野原でも良く目立ちますし、また他の植物とも区別できる、そんな植物なのです。 
 ところでこの母子草、かつては草餅に使われていたのをご存知でしょうか。
 
 
草餅といえば「ヨモギ」というのがあたりまえとなっていますが、平安時代に編(あ)まれた『日本文徳天皇実録』という書物には、「(前略)田や野に草あり。俗に母子草と名す。二月に生えはじめ、茎や葉は白く脆(もろ)い。三月三日になる毎に、婦女これを採り、蒸し擣(つ)きもって餅となす。(以下略)」という文章があり、かつてはこの植物で草餅が作られていたことがわかります。
 
確かに七草粥ではこの植物を使っていますが、餅にするとなるとどうでしょう?味は?香りは?いつきのみや歴史体験館の「草餅づくり」体験では、この母子草を使って草餅を作ります。もちろん『日本文徳天皇実録』に書かれている作り方をしますので、平安時代の人々が食べた草餅に近い味をお楽しみいただけるのではないでしょうか。えっ味はどうかって? それはご参加いただいてのお楽しみ。
(わたしはヨモギ入りより好きですが…) 
 

これが母子草です。
■平成14年度「草餅づくり」体験の様子

母子草採取風景


試食風景
◆日にち/3月29日(土)
午後1時〜(約2時間)

◆定員/20名
◆参加費/500円
現在予約受付中

いつきのみや歴史体験館
TEL(0596)52−3890
FAX(0596)52−7089

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